日本吉田栄養健康研究株式会社
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パントテン酸解説
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Published time:
2018-12-10
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A.
パントテン酸とは?
パントテン酸は、「至るところに存在する酸」という意味で命名されました。この名前の通り様々な食品に含まれているので、通常の食事をしている人では不足することはまずありません (8) 。パントテン酸は食事から摂取するほか、腸内細菌群によってもわずかに合成されます (12) 。パントテン酸はコエンザイムA (CoA) やホスホパンテテインなど、補酵素の構成成分として、生体内で重要な働きをしています。特に、TCAサイクルや脂質の代謝に深くかかわっているため、パントテン酸欠乏は、エネルギー代謝の異常や障害を起こします (12) 。
B.
パントテン酸の供給源になる食品
主な食品のパントテン酸含有量は以下の通りです (5) 。(可食部100 gあたり)
C.
パントテン酸の特性(単位・化学的安定性)
パントテン酸は水溶性ビタミンの一種で、黄色の粘性液状物質です (12) (13) 。中性には安定ですが、酸性、アルカリ性、熱には不安定です (3) 。
D.
パントテン酸の吸収や働き
食品中のパントテン酸の大半は、CoAやホスホパンテテイン誘導体として、たんぱく質と結合した状態で存在しています。これらのCoA 及びホスホパンテテイン誘導体は調理・加工の過程や胃酸環境下で遊離型になり、腸内の酵素によって消化されてパントテン酸となった後、吸収されます (1) 。パントテン酸の吸収は以下の通りです (1) (12) 。
CoAの働きを以下にまとめました (4)
E.
パントテン酸不足の問題
パントテン酸不足はどのようにして起こるの?
パントテン酸は様々な食品に含まれているため、通常の食事をしている人では不足することはまずありません (8) 。
パントテン酸が不足すると、どのような症状が起こるの?
パントテン酸が不足すると、細胞内のCoA濃度が低下するため、成長停止や副腎傷害、生理的な悪影響(
手や足のしびれと灼熱感、頭痛、疲労、不眠、胃不快感を伴う食欲不振など
)が起こることが知られています (8) (12) 。
F.
パントテン酸過剰摂取のリスク
パントテン酸の過剰摂取による副作用はほとんど報告されていません (1) 。
G.
パントテン酸はどのぐらい摂取すればよいの?
各年齢別のパントテン酸の食事摂取基準 (日本人の食事摂取基準2015年版) は以下の通りです (1) 。
H.
パントテン酸摂取状況
平成29年の国民健康・栄養調査では男性で平均
5.87 mg/日
、女性で平均
5.21 mg/日
摂取しており、男女ともほぼ目安量を充たしているといえます (9) 。
I.
栄養機能食品としての関連情報
パントテン酸は、栄養機能食品として表示許可されています。
・上限値は30 mg 下限値は1.44 mgです。
・パントテン酸の栄養機能表示
「パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」
・注意喚起
「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。」
栄養機能食品の表示に関する基準の詳細については
こちらの資料
をご参照ください。